◎安佐北体育祭、テーマは「翔破」
10月14日(土)、快晴の秋空の下、安佐北の第23回体育祭を開催しました。
安佐北生は、「文武両道」。勉学のみでなく、学校生活(学校行事や部活動)もとことん真剣に楽しみます。生徒会が考えてくれた第23回安佐北体育祭のテーマは「翔破」。その心は、『「渡り鳥が大空に飛び出すように、安佐北生は中高一貫の六年間、三年間を頑張り通す。」この体育祭も最後まで全力で取り組む。』という実に頼もしいものです。
さて、安佐北体育祭の特色は、何と言っても生徒を完璧に「体育祭の主人公」にするところです。体育祭本番では、教職員は生徒の活動のサポートに徹し、運営・進行その他一切を生徒の手に委ねます。
今回も、その全ては生徒の活動によって進められていきました。
【開会】
□入場行進曲演奏(吹奏楽部)
□入場の合図と先導(応援団)
□開会宣言(高校生徒会長 前田樹菜)
□開会挨拶(中学校体育委員長 福島嘉朗)
□選手宣誓(白組 3年 三田杏祐)
(紅組 6年 巴山裕也)
旗手 (白組 6年 山藤光司)
(紅組 6年 寺田一孝)
【閉会】
□成績発表(高校生徒会副会長 三原香菜)
□優勝旗授与(高校体育委員長 沼田翔)
□閉会挨拶(高校体育委員長 沼田翔)
□閉会宣言(中学生徒会長 田村智)
【各係役割分担】
□本部 (生徒会役員)
□受付・接待(茶華道部)
□招集・誘導(野球部、サッカー部、剣道部)
□審判 (陸上部、水泳部、バスケットボール部)
□器具 (バレーボール部、テニス部)
□会場 (各クラス)
□記録 (バドミントン部、卓球部)
□警備 (生徒会体育委員)
□美化 (生徒会厚生委員)
□放送 (放送部)
□演奏 (吹奏楽部)
□装飾 (美術部、生徒会役員)
□応援リード(応援団員)
プログラムの内容はこれまでにも増して斬新で変化に富んでいます。
中学生と高校生が協力・共同しておこなう競技・演技も数多く組まれました。
□「だるま運び」
(3年生と6年生の男女選抜)
□「それを貸してください」
(2年生と5年生の男女選抜)
□「お猿の篭屋」
(1年生と4年生の男女選抜)
□「yosakoi(きんさいアサキタ)」
(1年生〜5年生女子全員)
□「紅白対抗リレー」
(1年生〜6年生男女選抜)
集団演技も、それは見事でした。
■「集団演技『ヨッシャッシャ』」
(1・2・3年生男子全員)
この演技は、安佐北中男子が心身ともにより逞しくより勇壮に育って欲しいという願いを込めて、今年から取り入れた演技です。この原型は、日本体育大学で大正時代に考案され、以後同大学の学生寮で脈々と伝えられてきている有名な応援スタイル「エッサッサ」です。原型では、上半身裸、裸足で「エッサッサ」と掛け声をかけながら力強く勇壮におこなわれます。
安佐北の「よっしゃっしゃ」の掛け声は、「ようし、やるぞ!」と決意したとき、あるいは「いいぞ!」「やったぞ!」「できたぞ!」という喜びの時に発する「よっしゃー!」という掛け声を元にしており、力強く前へ前へと突き進む安佐北生をイメージしたものです。
幼さを残しながらも「エェーイ、シャッシャ! ヨッシャ、ヨッシャ、ヨッシャッシャ!」と懸命に拳を固める1年生。逞しく筋肉を引き締め掛け声も勇ましく演技する2・3年生。安佐北中パワーの一端を観客の皆様に披露することができました
■「yosakoi(きんさいアサキタ)」
1年生から5年生までの女子全員が息を合わせて鳴子を鳴らし笑顔で躍る姿は、安佐北中高のさわやかな一体感を強く感じさせました。
■「組体操」
(4・5年生男子全員)
安佐北恒例の組体操です。高校生男子の力強さと結束力を遺憾なく発揮しました。4段ピラミッドも3段タワー12組も見事に決めました。
■「応援団演技『炎の学ラン演舞』」
(応援団)
6年生男子有志15名で構成する応援団の演技です。今年は同窓会のご好意により、応援団には欠かせない「学ラン」(学生用のランダ。ランダというのはオランダ人の来ている服の意味の江戸時代の略語。)が揃いました。長ラン、中ラン、短ランをそれぞれに着こなし、「疾風怒濤」と太鼓を打ち鳴らし、一糸乱れることなく「風林火山」を演舞する応援団の迫力に、惜しみない拍手がおくられました。
演じてくれたのは、土田亮介、梅津歩、田村徹、永留祐、上田和尚、金子哲也、亀島裕晶、清水雄祐、久保勇也、住田祐介、久保隼也、舟木和広、中谷成、田坂卓、小林大樹の勇者たちです。平日は日が落ちてからも、土日は返上して猛練習を繰り返し本番に備えてくれました。安佐北6年生の心意気を強く感じたことでした。
◇ ◇ ◇
今回の体育祭は、テーマである「翔破」を1年生から6年生の全員で実現させた安佐北らしい意義深い体育祭となりました。なかでも安佐北の最高学年である6年生は、高校生活最後の体育祭であることを自覚して一つ一つの競技・演技に熱く燃え、「騎馬戦」(6年男全)や「棒奪い」(6年女全)では紳士淑女を捨てた熱い戦いを繰り広げてくれました。それらの全ては青春のよき思い出として6年生一人ひとりの心に、また後輩の心に末永く残こることでしょう。
◎社会で必要とされる力、安佐北で必要となる力
日本IBM会長の北条恪太郎氏(慶應義塾大学工学部卒、カリフォルニア大学大学院修士課程修了)が、雑誌「PRESIDENT」(10/16号)の中で次のようなことを述べておられます。
◇ ◇ ◇
『物事は、一つのことを極めるとそれに近いことは類推でき、すぐ理解できるようになります。これは道理が分かるからです。逆に詳しい分野がなくて、広く浅い知識しかない人は応用がききません。自分がよって立つ土台がないからです。
私は自社の社員に「一芸に秀でよ」と言っています。日本でなくても「会社で一番」「部門で一番」でもかまいません。組織の中で「自分が一番」の分野を持つことが重要です。一芸に秀でて、物事の道理を知って、次の仕事につなげていくことが大事です。』
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また、こうも述べておられます。
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『そのほかに大事なことは、自ら意欲を持って何か学ぼうとする意志力があることです。技術が進歩すれば、今持っている知識は陳腐化する可能性が高い。そのときに、また新たなことを学んで挑戦する意欲が必要になるのです。』
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安佐北は10年先・20年先を見据えて「新しい安佐北教育」を展開し、生徒一人ひとりの学力・学習力、精神力を鍛え育てようとしています。北条氏の言葉と相通ずるものだと思っています。
雑誌「週間ダイヤモンド」(9/23号)にも、面白い内容の記事が載っていました。『「受験科目にないから、勉強しなくていい」。そんな理由で大学受験、ひいては高校で数学の学習をおろそかにすると、社会に出てから要らぬ苦労をしてしまう。』という調査結果です。
この調査をおこなわれた京都大学教授西村和雄氏は、誌上で次のように述べておられます。
◇ ◇ ◇
『数学を不得意とする子は確かにいる。ただし、だからといって、その子が数学を学ばなくてもいいということにはならないはずである。学習経験がなければ、数学を避けて通らなければならない。たとえばその子が経済学部に入ったところで、近代経済学を使わない脇道にそれたカリキュラムしかこなせなくなる。不得意であっても学習経験があれば、それなりにこなせるし、やり直しも可能である。』
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数学は、将来どのような職業についても必要となる「論理的思考」が鍛えられる教科です。それではここで、本校安佐北が力点を置いている教科の一つ「数学」に関して、少し話を深めることにしましょう。
現行の高等学校学習指導要領は、高校生に必ず履修させなければならない教科・科目(高等学校として生徒に最低限学ばさせなくてはならない教科・科目)を次のとおり定めています。
〈国語〉
・「国語表現T」又は「国語総合」
〈地理歴史〉
・「世界史A」又は「世界史B」
・「日本史A」又は「日本史B」又は「地理A」又は「地理B」
〈公民〉
・「現代社会」又は「倫理」・「政治経済」
〈数学〉
・「数学基礎」又は「数学T」
〈理科〉
・「理科基礎」、「理科総合A」、「理科総合B」、「物理T」、「化
学T」、「生物T」、「地学T」のうちから2科目(た だし、
「理科基礎」、「理科総合A」、「理科総合B」のうち から1科
目以上。)
〈保健体育〉
・「体育」及び「保健」
〈芸術〉
・「音楽T」又は「美術T」又は「工芸T」又は「書道T」
〈外国語〉
・「オーラル・コミュニケーションT」又は「英語T」
〈家庭〉
・「家庭基礎」又は「家庭総合」又は「生活技術」
〈情報〉
・「情報A」又は「情報B」又は「情報C」
高等学校の数学についていえば、科目として「数学基礎」(数学と社会生活を結びつける数学の基礎編)、「数学T」(方程式と不等式、二次関数とグラフ、三角比と定理など)、「数学U」(式と証明、高次方程式、図形と方程式、三角関数・指数関数・対数関数、微分・積分など)、「数学V」(極限、微分法、積分法など)、「数学A」(平面図形、集合と論理、場合の数と確率など)、「数学B」(数列、ベクトル、統計とコンピュータ、数値計算とコンピュータなど)、「数学C」(行列とその応用、式と曲線、確率分布、統計処理など)の7科目あり、国の定める学習指導要領ではそのうちの少なくとも「数学基礎」又は「数学T」を必修とすることとしています。
しかし、北の学舎「安佐北」では、この最低限の必修に留めることはしないで、4年生全員に「数学T」と「数学A」を、5年生全員に「数学U」と「数学B」を必修として課しています。(広島市立の普通科高等学校は皆同様に課しています。)「数学T」、「数学A」、「数学U」、「数学B」については、「安佐北生である限り欠かしてはならない必須の科目」と捉えているからです。
さて、安佐北で安佐北生としての学校生活を謳歌することのできる一つの要件は、「小学校算数」、「中学校数学」をきちんと学び理解していることです。しっかりと積み重ねられた算数・数学の土台があってはじめて、扱われる範囲が広く、且つ学習内容も専門化していく「高等学校数学」理解することができるからです。
ところで、中学校数学にしろ高等学校数学にしろ、数学を自分のものにするためには「自分の手で解く」ことが大切です。授業場面で、講義を聞き板書を写して「分かった」つもりになっていたものの、いざ考査問題に向かってみると無惨にもほとんど解けなかったという経験をもつ生徒が、残念ながら少数ではありますが本校にもいます。いずれも学習の基本である「自分の手で実際に解く」ことをおろそかにした結果です。問題を見た瞬間にその解法がスラスラと頭に浮かぶようになるまで、何回も何回も自分の手で解いてみる。それが日本IBM会長北条氏のおっしゃる「一芸に秀でる」ことに通ずる家庭学習法(復習法)でもあるでしょう。
そこで、改めて安佐北中・高生に告げます。
安佐北の授業は、生徒自ら家庭学習(予習・復習)をおこなうことを前提に進められます。したがって、安佐北中・高生が欠かしてはならないことは、授業への「集中」と家庭学習の「継続」です。それが安佐北流の学習です。
さあ今一度気持ちを引き締め、11月下旬の第3回考査の突破に向けて、「集中」と「継続」で取り組みましょう。自分の夢・志に近づくために!
( 了 )