平成18(2006)年度入学志願動向の調査(日本私立学校振興・共済事業団)の結果が、7月25日(火)の朝刊(産経新聞・中国新聞)で取り上げられていました。来年度、平成19(2007)年度に到来するとされる「大学全入時代」に、はや部分的に突入しているという記事です。
「大学全入時代」というのは、平成16(2004)年7月に、文部科学大臣の諮問機関である
中央教育審議会の
大学分科会が出した「試算」に基づくもので、来年度、平成19(2007)年度には、大学・短大への進学希望者が少子化により約69・9万人まで減り、大学の定員数とほぼ同じ人数になるということなのです。つまり、
「進学希望者数=大学の定員数」によって、計算上では進学希望者全員の入学が可能、すなわち「全入」状態になるというのです。
それでは、中国地区の大学を中心に、志願者数の動向が実際にはどのようになっているかを見てみましょう。
資料1(代ゼミ2006年入試結果データ集・学研進路進学情報センター資料より)からは、志願者数は、多く年々減少する傾向にはありますが、一部の大学ではむしろ増加していますし、全体的志願倍率も相当高いレベルにあることが分かります。
因みに、国立大学の平均志願倍率(広島3・56、岡山2・94、山口4・42、鳥取5・65、島根5・36、九州3・42、九州工業2・87、福岡教育5・32、佐賀4・11、長崎4・09、熊本3・72、大分6・88、宮崎4・82、鹿児島3・78、琉球4・89)は、4・39倍ですし、広島県内の公立大学の平均志願倍率(尾道10・09、県立広島7・81、広島市立4・83)は、7・57倍、広島市内の私立大学の平均志願倍率(広島経済5・06、広島工業3・78、広島国際8・05、広島国際学院1・46、広島修道9・43、広島文教女子6・09、安田女子2・21)は、5・15倍というところです。
ところが、先の新聞記事によりますと、全国に550校ある4年制私立大学のうち約40%にあたる222校において、入学者数が募集定員に満たない状態になっているということですし、また、中国地方(広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県)においても、全部で34校ある4年制私立大学のうちその約65%にあたる22校において、定員に満たない状態が生じているということです。
さてさて、これらのことは何を意味しているのでしょうか。志願者の側から見ますと、大学選択の自由がこれまで以上に広がり、志願者個々にとってより価値の高い大学を選択し進学しているということのようです。
「大学全入時代」は、高校生にとってはこれまで以上に、学びたい内容・深めたい内容によって「大学を選択する」ことが大切になる時代です。自分の夢・志を真に実現できる教育内容と教育システムをもつ大学を「選択する」ことが大切になる時代です。
保護者の皆様、お子様とお子様の将来を語り合い、お子様の夢・志を実現できる質の高い教育を提供するのはどの大学なのかを、ぜひ研究してみてください。
今や、何を学び、何を身に付けているのかが重要視される時代です。
( 了 )