学 校 だ よ り
 
安  佐  北
 
第 45 号
平成18年 5月19日発行
 
< 安佐北つつじ通り >
 
 

◎新しい安佐北教育の本格始動

 安佐北高等学校は平成15年度に安佐北中学校を併設し中高一貫教育校への脱皮を開始しましたが、その時から順次整えてきた「新しい安佐北教育」が、いよいよ本年度より本格実施となりました。
 この機会に改めて、この「新しい安佐北教育」についてご説明いたします。
 新しい安佐北教育の柱は、「キャリア教育」「進学教育」 です。
 「キャリア教育」 というのは、進路指導を中核とする、「生徒たち一人一人が、明確な目的意識を持って日々の学業生活に取り組み、激しい社会の変化(産業・経済の構造的 変化や雇用の多様化・流動化等)に対応し主体的に自己の進路を選択・決定できる能力やしっかりとした勤労観、職業観を身に付け、それぞれが直面するであろう様々な課題に柔軟にかつたくましく対応して、社会人・職業人として自立していくことができるようにする教育」(文部科学省)です。
 さて、本校のキャリア教育の特色は、その一つが中高6年間の長期のスパーンで計画的・継続的に実施していくことであり、今一つが生徒一人一人に将来に向けた大きな夢・志を育成することに力点を置いていることです。前期課程(中学校課程)では、種々の体験活動を通して、自分を見つめ将来の職業や生き方への夢・志を膨らませていく学習活動を中心とします。また、後期課程(高等学校課程)では、前期課程の学習を基礎に、個々の夢・志と実際の進路選択を結びつけていく学習活動を中心とします。
 生徒たちは、このような学習活動を通して進路への関心・意欲を高めていくとともに、実社会に対する現実的理解を深め、自己実現に向けた学習の必要性や有用性の認識を高めていくのです。
 また、「進学教育」 は、キャリア教育と併せて展開する教育です。大学等で高等教育や専門教育を受けることの意義について、生徒に理解を深めさせるとともに、目指す進学と進学したときに必要となる知識・教養・思考力・判断力などの資質をより積極的に身に付けさせていくのです。この進学教育も多くの学校で行われていますが、本校の進学教育の特色は後期課程において少人数学級制と進路別コースクラス制をとるところです。
 少人数学級制は、後期課程の基礎学年である4年生(高1)で実施するもので、内進生・外進生をそれぞれ27名以下のクラス編制とし、安佐北生に求められる生活力と学力の両面を鍛えるための方策です。また、進路別コースクラス制は、5年生(高2)と6年生(高3)に適用するもので、生徒一人一人の進路希望に的確に対応するための方策です。生徒たちは、自己の夢・志の実現(自己実現)に必要なコースクラスに所属して力を鍛え伸ばすのです。
 なお、平成19年度の5年生(高2)からは、難関大、国公立大、私立大、短大・専門学校への進学、そして芸術大・芸術系学部への進学に対応したコースクラスを編制し、安佐北教育を強力に展開することにしています。
 
 

◎4年生が学習合宿を実施

 第4学年の生徒100名の内、58名が、5月12日(金)の放課後から14日(日)の16時過ぎにかけて、第4学年担当教員6名とともに昇陽館における2泊3日の学習合宿(国・数・英)を行いました。「合宿のしおり」の見開きの文面が、この学習合宿の意義を示しています。ご紹介しましょう。
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 楽しかったゴールデンウィークも終わり、いよいよ高等学校の生徒としての生活が本格的にスタートします。オリエンテーションや健康診断などといった春の恒例行事も終わり、授業のペースも徐々に上がってくるからです。
 ところで、高校1年生の1年間の中で、特に気をつけなければならない時期が2つあります。一つはゴールデンウィークの明けた時期、つまり、今の時期です。もう一つは、夏休みが明けた時期です。その理由は、長期間に渡る休暇のため、生活のリズムが乱れ、まともな高校生活をおくれなくなる可能性があるからです。
 ですから、「今は特に注意して頑張る時」なのです。
 ただ、自分で自分をコントロールしていくのは、大人でも大変なことです。ところが、都合の良いことに、みなさんには5月18日(木)には英数国の「教科テスト」があります。このテストに向けて努力を重ねていけば、生活リズムが乱れることはありません。
 さらに言えば、ここである程度の成果を収めることで、これからの高校生活に勢いをつけることも可能なのです。
 この学習合宿は、長時間の学習に耐える体力と精神力の基礎を養い、今回のテストである程度の結果を出すことを目的としています。一人ひとりが自分で自分をコントロールし、意味ある2泊3日を過ごすことを期待しています。
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 続いて、日程の紹介です。
 
[12日 (金)]
  16:30〜16:45  荷物整理
  16:45〜17:00  諸注意
  17:00〜18:00  自習1
  18:10〜19:10  自習2
  19:10〜20:30  食事・入浴
  20:30〜21:30  自習3
  21:40〜22:40  自習4
  22:40〜23:00  英語小テスト
  23:00〜      消灯準備
  23:30       消灯
  ※ 勉強したい人は、次の日に無理のない範囲なら研修室で勉強しても良い 
 
[13日 (土)]
   7:00〜 7:30  起床・準備
   7:30〜 8:10  朝食
   8:15〜 8:50  自習1
   9:00〜10:00  英語授業
  10:10〜11:10  自習2
  11:20〜12:20  自習3
  12:20〜13:20  昼食・休憩
  13:20〜14:15  数学授業
  14:25〜15:30  自習4
  15:45〜16:55  自習5
  17:10〜18:10  自習6
  18:20〜19:05  自習7
  19:05〜20:30  食事・入浴
  20:30〜21:30  国語授業
  21:40〜22:40  自習8
  22:40〜23:00  数学小テスト
  23:00〜       消灯準備
  23:30        消灯
  ※ 勉強したい人は、次の日に無理のない範囲なら研修室で勉強しても良い 
 
[14日 (日)]
   7:00〜 7:30  起床・準備
   7:30〜 8:10  朝食
   8:15〜 8:50  自習1
   9:00〜10:00  自習2
  10:10〜11:10  自習3
  11:20〜12:20  自習4
  12:20〜13:20  昼食・休憩
  13:20〜13:50  英語テスト
  14:00〜14:30  数学テスト
  14:40〜15:10  国語テスト
  15:15〜15:45  各自採点
  15:45〜16:05  清掃   
  16:05〜16:20  諸注意・解散
 
< 自習風景 >
自習風景
 3日間の合宿における総自習時間は、実に15時間20分でした。安佐北高校生として求められる学習スタイルの一端が学べたのではないでしょうか。
 第5学年、第6学年も希望する進路の実現に様々な取組を進めていくことにしております。ご期待ください。
 

◎一流人からのメッセージ

 若者に向けた一流人からのメッセージ(月刊誌キャリアガイダンス 2006bP3 株式会社リクルート発行より)を紹介します。お子様との話題にしてください。
中西哲生 なかにし・てつお 1969年愛知県生まれ。名古屋大学教育学部附属高等学校、同志社大学卒。Jリーグ名古屋グランパスエイトを経て、川崎フロンターレへ。2001年をもって現役引退。現在、スポーツジャーナリストとして活躍。
 僕は、今でもサッカーが大好きです。なぜなら、本当にいろいろなものを与えてくれたからです。中でも一番教えられたのは「どんなに努力しても、叶わない夢があること」。一所懸命練習しても、自分よりうまい選手がいれば、試合に出られない。だからといって中途半端に逃げ出すこともできない。最後まであきらめず、プロとして努力し続ける。それが当たり前。でなければ、即クビです。しかも、結果が出せないのは、自分に力がないから。そういう事実を身をもって知らされる。スポーツの世界は、他もそうだと思うのですが、本当に過酷できびしいのです。 
 子どもの時に、「学ぶこと」がいかに大切かを教えてくれたのは父親です。サッカーのことしか頭にない僕に対して、父は事あるごとに「自分の可能性を狭めるような生き方をしてはいけない」と話してくれました。「サッカーもいいけれど、学校で、しっかり学んで、きちんとした社会人になる努力も怠るな」と。勉強は全然できない子だったんですが、親の勧めで国立の高校、同志社大学と進学したからこそ、社会人として必要な礼儀や常識、言葉使いを自然に身につけることができたのだと思います。
 
中山治 なかやま・おさむ 1947年神奈川県生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了。現在、幸せ教育研究所所長・心理学者として活躍。
 大志を抱いても、それを実現できた人はほんのわずかです。志に大きく近づけた人は、才能と幸運の両方が揃った例外的な人といえるかも知れません。ならば大志を抱いたところで仕方がない、はじめから大志など抱かず、小さな幸せの中で一生を送りたい。そう考える人がいたとしても不思議ではありません。しかし、若い人にこの考えは危険です。
 人は志を持って、それに向かって努力すればするほど、持って生まれた潜在能力開花します。例え努力した結果が志とはほど遠いものになっても、夢を追っているあいだは幸せだし、そこで培われた能力はかならず人生に役立ちます。挫折しても、夢を実現しようと努力した過程で開花した潜在能力は、その人が平凡な暮らしを営めるだけの力にはなるのです。
 若者がはじめから「平凡でよい」と考えてしまうと、まず間違いなく「平凡以下」になってしまいます。志がないと自分を甘やかしてしまい、努力しなくなるからです。その結果、いつの間にか潜在能力も消え去ってしまうのです。潜在能力はいつまでもあるものではありません。若い時代しかないのです。
 
 
< 風にゆれる藤の花 >
 
( 了 )